うちの妻(バツ1/57歳)は、2023年現在、専業主婦です(勤務の経験有り)。本人の掲載許可を得て、その年金受給額とその具体的な「220万円の収入アップ/節税方法」をご報告です。
妻(バツ1/57歳)の56歳時点の年金方針
56歳時点の年金方針ですが、前記事「【年金】妻(配偶者)の公的年金/個人年金の全体方針(3つの重要ポイント)」が検討結果です。
・57歳の現在でも、本年金方針は、問題ないと考えています。以下が、上記の前記事の抜粋です。56歳時点の「ねんきん定期便」を参考添付です。「64歳:2万円」「65歳~:40万円」です。
・なお、「公的年金(国民年金/厚生年金):長生きリスクへの対応力は抜群」、「公的年金(企業年金)/個人年金:原資がほぼ担保される」なので、うまく、組み合わせたいです。なお、妻は、「公的年金(企業年金)」無しです。
①妻の公的年金「追納」 | ・満額に向けて、10年前まで「追納」として、さかのぼって支払い可 ・「追納」は、社内保険料控除で、「税金もお得」 |
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②妻の任意加入制度(満額) | ・満額に向けて、「任意加入制度」を活用 |
③妻の付加年金制度(上乗せ) | ・年金の上乗せに向けて、「付加年金制度」を活用 |
④老齢基礎年金の「繰り下げ有り」 | ・「満額781,700」「65歳から70歳の繰下げで142%(111万円)」で、総支払額を計算すると、「78歳でマイナス」「83歳でプラス」「平均寿命88歳でプラス」です。 ・「65歳~:公的年金非課税枠の110万円活用で税金ゼロ」も活用可 ・従って、「繰り下げ期間」は、夫の公的年金で家計が賄えるので、うちでは、妻の老齢基礎年金の「繰り下げ有り」を選択します。 |
⑤老齢厚生年金の「繰り下げ有り」 | ・④と同様に、「繰り下げ有り」が良いです。 |
⑥妻の「企業年金・個人年金」 | ・個人年金の積立終了後で、「一時金化or年金」では、「繰り下げ有り」で安全に原資を増やしてから、「一時金化」の方が税金10%無しなので、有利です。関連記事「【個人年金/企業年金】積立終了時「年金化」より、繰り下げ有りで「一時金化」が有利」に詳細記載です。 |
⑦妻の振替加算 | ・関連記事「【年金】夫(世帯主)の公的年金/個人年金の全体方針(3つの重要ポイント)」で記載ですが、「妻:振替加算が年額で約1.5万円」が発生します。うちは、「夫、70歳」で「妻、65歳」ですが、「65歳~、年額1.5万円」です。 |
うちの妻(バツ1/57歳)の赤裸々な年金受給額
順を追って、ご説明します。
妻の厚生年金
以下が、57歳時点の「ねんきん定期便」です。「64歳:8万円」「65歳~:約48万円」の予定です。56歳時点よりも、「240月→252月(プラス5%)」ですが、合計「40万円→48万円(プラス20%)」となっているのは、後述「追納」と「120月以上」の効果です。
・「120月以上」とは、「老齢年金の受け取りは、120月以上が必要」の意味です。妻は、ちょうどこの期間で、超えたので、「1.9万円→7.8万円(5.9万円増額)」になりました。
・なお、妻の「バツ1」の影響をご報告しておきます。切れ目なく勤務/第3号あれば、「20歳~57歳:37年×12=444月」のはずですが、「バツ1」等もあり、252月となっています。
妻の公的年金「追納」の実行
年金方針に従い、満額に向けて、10年前まで「追納」として、さかのぼって支払いを行いました。
・前記事「【年金】妻(配偶者)の公的年金/個人年金の全体方針(3つの重要ポイント)」で、「総支払額が120万円で、年額6.3万円アップ」が試算結果でしたが、「増額分」は、「老齢基礎年金」対象です。うちでは、後述の様に、「繰り下げ有り」なので、「70歳~、6.3万円×142%=8.9万円」です。
・なお、支払負担を平滑化するために、一括支払いを避けて、期限切れ前の「1年毎(1.5万円×12=約18万円)」としました。その結果、「総支払額の120万円」の一部だけ支払済です。「老齢基礎年金」が、「55歳:34.8万円」→「56歳:36.7万円」と「1.9万円増額」は、その効果です。今後とも、「総支払額の120万円」を目指して、支払い継続します。
・なお、以下(国税庁からの案内文書)の様に、「追納」は、「税金もお得」も、見逃せません。「追納が120万円」であれば、「120×20%=24万円」がお得になります。「社会保険料控除=20%」がお得になるので、「総支払額120万円×0.8=96万円」が実質支払額です。
・なお、将来、「年金化」した際には、うちの妻では、「65歳~、公的年金控除が110万円」適用で、税金ゼロとなります。
「①追納で収入アップ」と、「②原資の自己運用」の違いを認識する必要有り
「追納」では、原資が手元を離れて、二度と戻りません。ただ、「原資の自己運用」では、「原資がほぼ担保される」です。例えば、以下の想定質問と回答を例にします。
<質問> ・「追納/任意加入制度/付加年金制度」で、96+59.7+14.4=170.1万円が必要ですが、その原資を自己運用が良いのでは? <回答> ・65歳~84歳(平均寿命88歳前)の20年間の総受取額で、「37.5+109.5+11.1=158.1万円」のお得度(193%)です。これは、ほぼ約束された利率なので、安全性も高いです。 ・自己運用で、最低でも「年利1%強」試算で、「20年間:120%」となりますが、「158万円の利子」を達成するためには、高額な原資も必要となり、高リスクのため、避けた方が賢明と考えます。 |
・以下の様に、「追納/任意加入制度/付加年金制度」と「原資の自己運用」では、運用直後のマイナス有無の差があります。ただ、前者も、安全性が高いと認識しています。いかがでしょうか。
妻の「追納」以外の収入アップ
妻の「追納」以外の収入アップでは、「任意加入制度」と「付加年金制度」があります。前記事「【年金】妻(配偶者)の公的年金/個人年金の全体方針(3つの重要ポイント)」で詳細記載ですが、以下のポイントを抜粋します。
妻の「任意加入制度」(満額)
妻は、「57歳:252月」で、見込みで「59歳:252+24=276月」ですが、満額で無いです。「令和4年度:月額16,590円」で試算します。
・「60歳~64歳」の総支払額が99.5万円で、「老齢基礎年金」が年額9.8万円アップなので、プラスマイナスの年数は、99.5万円÷9.8万円=10年」です。つまり、10年「65歳+10年=75歳」以降は、プラスです。
・従って、「任意加入制度」有りを選択します。うちでは、後述の様に、「繰り下げ有り」なので、「70歳~、9.8万円×142%=13.9万円アップ」です。
・なお、前述の「社会保険料控除=20%」がお得になるので、「総支払額99.5万円×0.8=79.6万円」が実質支払額です。
妻の「付加年金制度」(上乗せ)
・上記、「任意加入制度」有りの場合は、「付加保険料の納付のご案内」が「400円/月」で活用できます。
・「60歳~64歳」の総支払額が、400×12×5=24万円で、「老齢基礎年金」が「200×12×5=1.2万円アップ(年額)」になります。プラスマイナスの年数は、「24万円÷1.2万円=20年」です。つまり、20年「65歳+20年=85歳」以降は、プラスです。
・うちでは、後述の様に、「繰り下げ有り」なので、「70歳~、1.2万円×142%=1.7万円アップ」です。
・なお、前述の「社会保険料控除=20%」がお得になるので、「総支払額24万円×0.8=19.2万円」が実質支払額です。
老齢基礎年金の「繰り下げ有り」
・57歳時点の見込み額で、試算します。「老齢基礎年金:65歳、366,860円」なので、5年間の「繰り下げ有り」で、「70歳~、366860×142%=年額520,941円」となります。
老齢厚生年金の「繰り下げ有り」
・57歳時点の見込み額で、試算します。「老齢厚生年金:65歳、78343+35861=114,204円」なので、5年間の「繰り下げ有り」で、「70歳~、114204×142%=年額162,170円」となります。
妻の「企業年金・個人年金」
うちの妻は、本対象無しです。
妻の「振替加算」
「65歳~、年額1.5万円」です。
うちの妻(バツ1/57歳)の60歳以降の年金受給額とその具体的な「220万円の収入アップ/節税方法」
前述内容を、以下の「収入表(60歳~)」にまとめます(●:年額)。
60歳~64歳 | ・年金無し |
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65歳~69歳 | ・振替加算「65歳~、1.5万円」 ●1.5万円 |
70歳~ | ・追納「70歳~、8.9万円」 ・任意加入制度「70歳~、13.9万円」 ・付加年金制度「70歳~、1.7万円」 ・老齢基礎年金「70歳~、52.1万円」 ・老齢厚生年金「70歳~、16.2万円」 ・振替加算「65歳~、1.5万円」 ●94.3万円 |
・関連記事「老後2000万円問題とは?一人暮らし・夫婦の場合足りるのか徹底解説!」を参考にすると、「夫婦2人で老後生活を送るのに最低限必要な金額とされているのは月に約22万円:22万円×12か月=264万円」、「老後のゆとりのための上乗せ額を加えると、必要な金額は平均で約36万円:36万円×12か月=432万円」となります。
・なお、うちは、夫婦二人なので、「私+妻」の年金合計額となります。結果として、「生活費は足りそう」がまとめです。私分は、関連記事「【年金】私(バツ1/61歳/2023年)の赤裸々な年金受給額と「200万円の節税方法等」」に詳細記載です。
節税方法/収入アップ
節税方法/収入アップのポイントです。
公的年金「追納」 | ・追納すると、年金額が増え、節税になります ・社内保険料控除で、「税金がお得」です |
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「任意加入制度」+「付加年金制度」 | ・年金額が増えるので、セットでするのが良いです |
「老齢基礎年金」+「老齢厚生年金」 | ・5年間の「繰り下げ有り」で、年金額が142%増えます |
「振替加算」 | ・夫婦での申請を忘れない様にお願いします |
・以下が、「収入アップ/節税方法」をしない場合です。65歳~84歳(平均寿命88歳前)の「20年間の総受取額のマイナス額」を、「①本記事」「②追納無し」「③:②に加えて、任意加入制度+付加年金制度が無し(繰り下げ有り)」「④:②③に加えて、老齢基礎年金+老齢厚生年金の繰り下げ無し」で試算しました。
・その試算結果として、「20年間で、マイナス220万円」となりました。もちろんの事ながら、「220万円を儲ける」事は、高額な自己資金も必要であり、リスクもあるので、簡単ではありませんが、これは、ほぼ確実な220万円です。
①本記事 | ・65~69歳:1.5×5=7.5 ・70~84歳:94.3×15=1414.5 ・合計:1422万円 |
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②追納無し | ・「実質支払額が96万円で、年額8.9万円アップ」なので、「70~84歳:8.9×15-96=133.5-96=マイナス37.5万円」 ・合計:1422-37.5=1384.5万円 |
③:②に加えて、任意加入制度+付加年金制度が無し(繰り下げ有り) | ・任意加入制度は、「60歳~64歳」の実質支払額が59.7万円で、「70歳~、9.8万円×142%=13.9万円アップ」なので、「70~84歳:13.9×15-59.7=208.5-59.7=マイナス109.5万円」 ・付加年金制度は、「60歳~64歳」の実質支払額が14.4万円で、「70歳~、12万円×142%=1.7万円アップ」なので、「70~84歳:1.7×15-14.4=25.5-14.4=マイナス11.1万円」 ・合計:1384.5‐109.5‐11.1=1263.9万円 |
④:②③に加えて、老齢基礎年金+老齢厚生年金の繰り下げ無し | ・老齢基礎年金「70歳~、52.1万円」/老齢厚生年金「70歳~、16.2万円」なのですが、それぞれ「繰り下げ無し」で、「65歳~、36.7円」/「65歳~、11.4万円」とするので、「70歳~84歳:(52.1+16.2)×15=68.3×15=1024.5」ー「65歳~84歳:(36.7+11.4)×20=48.1×20=962」=「マイナス62.5万円」 ・合計:1263.9-62.5=1201.4万円 |
まとめ(①‐④) | ・20年間で、「①本記事:1422万円」ー「④:1201.4万円」=220.6万円(マイナス16%) |
本記事への想定質問と回答
本記事へ想定質問と回答を記載しました。分かりにくい点を中心です。
<質問> ・例えば、「追納」「任意加入制度」「付加年金制度」の「社会保険料控除」で20%お得は、理解しますが、結局、「年金化」した際に、税金で取られるのでは? <回答> ・将来、「年金化」した際には、うちの妻では、「65歳~、公的年金控除が110万円」適用で、税金ゼロとなります。従って、「110万円」を超える場合には、税金が掛かります。なお、税金有りでも、平均寿命88歳までの総受取額では、お得な試算結果となっています。 |
<質問> ・「220万円の収入アップ/節税方法」は、認識しましたが、要するに、何がポイントなのか、分からなくなりました。 <回答> ・本記事の特徴は、「広い範囲を調べて、色々な工夫を比較」です。要するに、「使えるものは、すべて使う」がスタンスです。参考にして頂ければ、幸いです。 |
・なお、「年金、退職金(要するに、自己資金)」に関して、50代~60代の参考書籍で、「定年後ずっと困らないお金の話(年金、退職金、再雇用など)、約900円」と「役所や会社は教えてくれない!(年金、退職金など)、約1500円」を紹介しておきます。よろしければ、どうぞ。
会社も役所も銀行もまともに教えてくれない 定年後ずっと困らないお金の話 (だいわ文庫 455-1-D)
役所や会社は教えてくれない! 定年と年金 3つの年金と退職金を最大限に受け取る方法
まとめ
うちの妻(バツ1/57歳)は、2023年現在、専業主婦です(勤務の経験有り)。本人の掲載許可を得て、その年金受給額とその具体的な「220万円の収入アップ/節税方法」をご報告です。
・「公的年金(国民年金/厚生年金):長生きリスクへの対応力は抜群」、「公的年金(企業年金)/個人年金:原資がほぼ担保される」なので、うまく、組み合わせたいです。
・節税方法/収入アップのポイントは、公的年金「追納」、「任意加入制度」+「付加年金制度」、「老齢基礎年金」+「老齢厚生年金」です。
・本記事を参考にして、「20年間で、マイナス220万円」を避けた方が賢明なので、ご検討ください。220万円を儲けるのは大変ですが、これは確実な220万円です。
皆さんのご参考まで(^^) 何かあれば、お気軽にお問い合わせください。
2023年2月5日
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