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【ホームガーデン】ミニ畑での「植物の根量増加」を目指した「腐植酸」活用

うちのミニ畑は、「雨が降ると、すぐに固まる」「散水しても、水が浸み込まずに、表面を流れる」です。つまり、「良質な土壌」で無いので、「土壌改良」が必要です。
・色々な方法がありますが、手軽で、「堆肥面」「肥料面」に加えて、「植物の根量増加」も期待できる「腐植酸」を検討したので、ご報告です。

雲くん
雲くん
土壌改良には、様々な方法があり、少し、悩む必要があります。

「土壌改良」の様々な方法

一般的な話としては、「よく耕す」です。うちでは、毎年、「耕してきた」実感がありますが、改善される気配がありませんでした。「耕す」だけでは、ダメな様です。
・例えば、「スコップ(クワ)で掘り返し、小型耕運機で細かく」です。一見、良さそうですが、「雨が降ると、すぐに固まる」「散水しても、水が浸み込まずに、表面を流れる」です。

  

「団粒構造」を目指した「無肥料栽培(有機農業)」

1つの目指すべきモノとして、「団粒構造」です。うちでトライしていますが、関連記事「ミニ畑で団粒構造を目指した無肥料栽培有機農業)へのトライ」をアップしておきます。https://daijoubudayo.com/diy/natural_farming/

「団粒構造」には、以下のメリット(効果/作用)があると言われています。「糸状菌」を活用して、「団粒構造」を目指します。

ミニ畑の「現状」・雨が降るとすぐに固まる
・散水しても、表面だけを流れる
・つまり、土が団粒構造で無い
ミニ畑の「ありたい姿」通気性排水性:隙間があるので、常に空気を含み、過剰な水分がすぐに排水される
保肥性保水性:肥料や適切な水分量が保持できる
・つまり、土が団粒構造

「堆肥」の活用

なお、もちろん、「堆肥は、土壌は良くするため」なので、土壌改良に効果有りです。トライしています。関連記事「堆肥の超簡単で低コストな作り方(プランターコンポスト方式)」です。https://daijoubudayo.com/diy/easy_compost/

・また、関連記事「馬糞堆肥の作り方(糸状菌と放線菌のうまい役割分担)」です。https://daijoubudayo.com/diy/horse_manure/

・最近では、「滋賀県で、雑草/木材チップが原料の無料堆肥を入手(感想を記載)」も開始しています。https://daijoubudayo.com/diy/free_manure/

念のためですが、復習しておきます。「堆肥は、土壌を良くするため」、「肥料は、植物を良くするため」です。ただ、例えば、「有機堆肥/有機肥料」で比べると、どちらかと言えば、「堆肥側」か「肥料側」と理解した方が良く、「堆肥/肥料」の境界線が明確で無い事も理解した方が自然です。

「腐植酸」の効果/作用(根量増加など)

前述までの方法とは、全く異なるアプローチの「腐植酸」です。本記事の対象です。そもそも、「腐植酸」とは、以下の通りです。

「腐植酸(一般的に、Humic acidだが、正確にはフミン酸の英訳)」とは?
・堆肥や土壌に含まれる黒色の有機物
・堆肥には、数パーセント含まれている土壌改良の主役

・「腐植酸」の構成要素(成分)は、リンク先資料が分かり易いので、ご紹介させて頂きます。「フルボ酸(上澄み液、植物に吸収される)、赤褐色~オレンジ・黄色、Fulvic acid」と「フミン酸(沈殿物、土壌に留まる)、黒色、Humic acid」です。。https://www.htbtc.co.jp/business/apex-10/

・「無肥料栽培(有機農業)」「堆肥」と「腐植酸」の違いを以下にまとめます。特に、「腐植酸」は、「堆肥側」「肥料側」に加えて、「植物側」の効果が特徴的です。

無肥料栽培(有機農業)・土の表面上の「有機物(草など)」をエサとして、有用微生物(糸状菌)」が土の中で繁殖して、「団粒構造」になる
堆肥・土に、「(完熟)堆肥」を混ぜる事で、有用微生物のエサとはなりにくいが、有機物の量を増やして、フカフカの土を目指す
腐植酸<本記事>堆肥面(フミン酸):「微生物の活性化、フルボ酸も」、「土を柔らかく」、「保肥力の向上(注1)」、「pHの緩衝能力(注1)、フルボ酸も」、「重金属などの有害物質の吸着(注1)」
肥料面(フルボ酸):「カリウムやマグネシウム、カルシウムなどの陽イオン元素を保持し溶脱を防ぐ養分吸収機能の向上(腐植酸がマイナスイオンなので)、フミン酸も」、「植物へのリン酸の吸収促進(キレート作用)」、「無機養分(窒素)の供給(注1)」、「鉄や亜鉛などの金属と結合したキレート構造で水に溶けないミネラルを植物が利用できる形にするキレート作用(注2)、フミン酸も」、「土壌外で再結晶化させ除塩(注2)」
根量増加(フルボ酸):「発芽や発根、根や茎の生育を促進する植物ホルモンに似た作用(要するに、根量増加で、養分吸収が高まる)

(注1):https://www.yanmar.com/jp/agri/agri_plus/soil/articles/06.html
(注2):https://minorasu.basf.co.jp/80219

・これに対して、以下の記事「土壌改良と植物活性~2度効くデンカの腐植酸の秘密に迫る」で、反論がありました。「堆肥をまくにはお金もかかる」「生活圏が近ければにおいも嫌がられる」のですが、「堆肥よりも安価(30〜40kgの施用で堆肥1t分に相当する腐植酸が補給できる)」「におい無し」が「腐植酸」です。
・また、「根量増加」が、「腐植酸」で期待できる「付加効果」です。特に、私が気に入った「キーワード」です。「肥料の3要素は、窒素・リン酸・カリウムですが、この3つだけ与えれば良いのでしょうか? 答えはNOです。」の記載もありました。https://agri.mynavi.jp/2018_07_10_31195/

・なお、「根量増加」の具体的データも以下にあります。期待できます。https://agri.mynavi.jp/2018_08_21_30526/

「腐植酸(腐植)」の成り立ちと補充の必要性

・まず、「腐植酸(英語は、Humic acid)」と「腐植(英語は、Humus)」のご説明です。後述しますが、「腐植:岩石+有機物の分解後の残渣(カス)」です。それを2つに分けて、「腐植=腐植酸(フルボ酸フミン酸)+それ以外(ヒューミン)」となります。「フルボ酸:上澄み液、アルカリと酸に溶ける、赤褐色~オレンジ・黄色」、「フミン酸:沈殿物、アルカリに溶けるが酸に溶けない、黒色」、「ヒューミン:アルカリと酸に溶けない、暗褐色~黒色」です。従って、不溶である「ヒューミン」よりも、「腐植酸(フルボ酸、フミン酸)」が注目されています。
・ただ、「ヒューミン:炭素を多く含む不溶性の巨大分子群」なので、土壌に長期間存在して栄養素を保持する機能もあります。
・なお、「腐植=腐植酸(フミン酸)+フルボ酸+ヒューミン」と分類しているメーカーもあり、注意が必要です。

・リンク先「腐植のおはなし」が参考になります。つまり、「腐植:岩石+有機物の分解後の残渣(カス)」です。「分解後の残渣(カス)」なので、完全に分解が終了しており、「超完熟堆肥」と呼ばれることもあります。
・「腐植:分解されるので、減少する」ので、多量の「堆肥」補充の必要性があります(もちろんの事ながら、本記事「腐植酸」でコンパクト補充も可です)。なお、「腐植含有量」は、土壌の色で簡単に判別できます(2枚目の図を参照)。うちのミニ畑は、数%以下に見えました。https://www.yanmar.com/jp/agri/agri_plus/soil/articles/06.html

  

「腐植酸」と「粘土」の関係

前述の図で、「粘度」とあるので、少しだけ補足します。つまり、「粘土:養分吸着機能あり」です。粘土の種類やその量で、「養分を蓄えられる量」が変わります。https://www.yanmar.com/jp/agri/agri_plus/soil/articles/05.html

・例えば、「砂丘で有名な鳥取県のラッキョウや長芋などの作物は、生育中に数回にわたる追肥を欠かすことができません。これは、砂丘土壌は粘土が少なくCECが低い(養分を蓄える量が少ない)ので作物によって吸収されて無くなった養分を随時補給する必要があるからです。」の記載もありました。つまり、「粘土には養分吸着機能があり、その大きさをCEC(陽イオン交換容量)としてあらわされる)」です。ちなみに、「CEC:陽イオン交換容量」であり、大きいとプラス電荷である養分を蓄えやすくなります。

・要するに、「粘土:CECは増減しない(砂丘は砂のまま)」、「腐植:CECが減少する」なので、「養分を蓄えられる量」をキープするためには、「腐植酸」コンパクト補充(若しくは、多量の「堆肥」補充)が自然な流れとなります。

うちの「無肥料栽培(有機農業)」での「腐植酸」活用

うちは、前述「ミニ畑で団粒構造を目指した無肥料栽培有機農業)へのトライ」をスタートしています。要するに、「無肥料」です。栽培イラストを以下に示します。https://daijoubudayo.com/diy/natural_farming/
・真ん中の「青色」部分が、「野菜の苗」です。通常の肥料では、効果が無い「植物の根量増加」を目指して、使い方(使用方法)として、「野菜の苗」付近に、限定的に「腐植酸(粒状)」投与の予定です。

  

・これがうまく行けば、「通常の堆肥づくり(馬糞堆肥も含む)」から解放され、「無料堆肥」入手も不要になります。例えば、「腐植酸、粒状、1kg約1000円」です。コメリ/カインズ等のホームセンターでも入手可能と考えます。効果の割に、価格も安いと感じました。製品説明にも、「根の張りが良くなり、活力の高い根を作ります」なので、「根量増加」が期待できます。


土壌の改良・地力増進・施肥の省力化に 粒状 腐植酸 プロ農家も使ってる土壌改良材 (1kg)

・使用量の目安(上記の製品説明図より)です。「1m2で130g(数掴み)」基準です。それぞれの苗に、「半掴み」で撒く予定です。農業資材としての基準だったので、ミニ畑様に計算し直しました。

・例えば、「腐植酸、地力の素、粒状、20kg、約6550円」です。製品説明「高濃度フルボ酸」であり、「根に作用して発根を促進し、根を活性化」なので、「根量増加」に期待できます。


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・例えば、「腐植酸、AGフミン、粒状、20kg約3000円」です。ただ、製品説明に「根量増加(フルボ酸)」が無く、製品名も「アミン」なので、「アミン酸」が主成分と思われます(未確認ですが…)。「堆肥面」狙いであれば、問題有りませんが、「肥料面」と「根量増加」を狙う方は、メーカーに、「フルボ酸」含有有無のご確認をお願い致します。


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・なお、「アヅミン、粒状」ブランドも「腐植酸(苦土肥料)」で有名な様です。その効果も含めて、製品リンクしておきます。「細根が増え、根張りがよくなります」なので、「根量増加」が期待できます。https://www.denka-azumin.co.jp/howto/

・液肥で、「レコルト(窒素1%と加里8%、含有成分として3%のフルボ酸(腐植酸)を含んだ液状複合肥料)、https://www.denka.co.jp/product/detail_00357/」、「アヅ・リキッド(腐植酸を主成分とし、窒素、りん酸、加里を含んだ液状複合肥料)、https://www.denka.co.jp/product/detail_00067/」もあるようですが、「長期間、ジワジワと利かせたい」ので、うちでは、「粒状」を選択しました。

一般的な農法での「腐植酸」活用

うちの「無肥料栽培(有機農業)」をご紹介しましたが、一般的な農法でも有効と考えます。特に、うちのような「水浸し」になりやすいミニ畑は、下図の「小高い平面(うね)」が有効です。有用微生物(例えば、糸状菌)が働き、「団粒構造」になり、それが維持できやすいです。

・ただ、上記「無肥料栽培(有機農業)」と比較して、土壌改良効果が低く有用微生物が少ないと思われます。
・従って、「一般的な肥料」投与に加えて、ミニ畑全体か、小高い平面(うね)を重点的に、「腐植酸」投与で「根量増加」をお願いします。一般的な農法であれば、前記「1m2で130g(数掴み)」基準から、うちのミニ畑が約20m2なので、使い方(使用方法)として、「20×130g=2.6kg」投与です。

「腐植酸」のポイント(効果/作用)

「一般的な堆肥(土壌を良くするため)」や「一般的な肥料(植物を良くするため)」と異なるアプローチの「腐植酸」です。一般的な農法を例にします(上記の製品紹介説明図を参考に)。

 

「腐植酸」の⓪特徴(堆肥減量化、無臭、撒くだけ)

・「一般的な堆肥」よりも、「1/25に減量」でき、かつ、「無臭」です
・また、「一般的な堆肥」のように、混ぜ込む必要が無く、下図のように「撒くだけ
「腐植酸」の①堆肥面(主にフルボ酸)・「微生物の活性化」、「土を柔らかく」、「保肥力の向上」、「pHの緩衝能力」、「重金属などの有害物質の吸着」
「腐植酸」の②肥料面(主にフミン酸)・「カリやマグネシウム、カルシウムなどの陽イオン元素を保持し溶脱を防ぐ養分吸収機能の向上(腐植酸がマイナスイオンなので)」、「植物へのリン酸の吸収促進」、「無機養分(窒素)の供給」
「腐植酸」の③根量増加(フルボ酸)・「発芽や発根、根や茎の生育を促進する植物ホルモンに似た作用(要するに、根量増加で、養分吸収が高まる)」

・なお、上記の製品紹介説明図では、こちらのまとめ方もありました。参考貼付です。

まとめ

ミニ畑に、手軽で、「堆肥面」「肥料面」に加えて、「植物の根量増加」も期待できる「腐植酸」を検討したので、ご報告です。
・「腐植酸のポイント」は、「腐植酸の特徴(堆肥減量化、無臭、撒くだけ)」、「堆肥面:微生物の活性化、保肥力の向上など」、「肥料面:養分吸収機能の向上、リン酸の吸収促進など」、「根量増加:植物ホルモンに似た作用」です。
・特に、私が気に入ったのが、「根量増加」です。「良質な土壌」で無い方や、それを維持したい方へおすすめです。

皆さんのご参考まで(^^) 何かあれば、お気軽にお問い合わせください。

2022年3月11日

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