うちでは、ブドウ棚を目指して、ブドウを育てています。ただ、大掛かりな剪定をした事がありませんでした。その結果、あまり、収穫できなくなったのが課題であり、「剪定方針」を設定したので、ご報告です。図解あり/イラストありです。
うちのブドウの現状
2022年5月(4年目)のうちのブドウの現状です。以下の様に、右上の枝では、「房」が出来つつありますが、そこから離れた左上は「枯れた枝」に見えます。そもそも、これが正常なのか、不安になりました。ちなみに、うちのブドウは、3年目で、高さが約3m/長さが約4mです。なお、ブドウ棚は、「3m×2m=6m2」の面積を確保です。
まずは、ブドウの枝を全体整理しました(2022年5月)
まずは、ブドウを観察しました。上記、写真箇所は、「枯れた枝」に見えます。根元をたどると、確かに枯れていました。従って、「新芽」が出ていない「枯れた枝」をオールカットする事にしました。1枚目がカット面ですが、2本とも完全に枯れています。2枚目は、根元部分で枝分かれ側(脇枝)をカットです(枝分かれ側の「新芽」はゼロでは無いのですが、小さい芽なのでカットです)。
・枝の全体整理の結果、1枚目の様に、「青丸」内だけになり、「房」がある枝だけを残す様にして、サッパリしました。4年目まで、「剪定」無しだと、樹形に戦略もなく、強く反省しました。
・なお、2枚目は、緑色の新枝ですが、勢いが弱い方をカットしました。全体の樹形の理想形も考慮しました。
・なお、そもそも、このような「強剪定」は、木に負担が掛かりにくい「冬剪定」が基本とネット記事にありますが、「新芽の有無」で、「枯れた枝が判断」できたので、不幸中の幸いでした。うちのような「放置ブドウ」では、5月に「枝の全体整理(強剪定)」をするのが、おすすめです。
ブドウの剪定方針(上級者版)
ネット記事で、ブドウの「剪定方針(上級者版)」を確認しました。以下がそのまとめです。うちでは、4年目まで、何もしなかったのですが、過去に「こうしておくべきだった」の反省も含めて、記載しておきます。なお、「中級者」の方も、「上級者」向けの記事は、参考になると考えます。
・特に、冬剪定は、強剪定により、枝のリフレッシュの意味があり、重要です。
①1年目に購入 | ・購入後、「根張り」を優先して、枝を伸ばす ・鉢植えであれば、一文字型がおすすめです(要するに、主幹から伸びた主枝2本を左右に水平に誘引するが、不要な枝があれば、強剪定) |
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②2年目の冬剪定(強剪定) | ・鉢植えであれば、主枝2本の先端を大胆にカット ・うちのような地植えであれば、パーゴラまで届く枝を優先で(ただ、脇枝を切るべきでした) |
③2年目春の芽かき(秋に収穫) | ・春になると、一箇所から「新芽」が沢山でます ・うちでは、放置してしまいましたが、「芽かき」を行い、「新芽」を2つだけ残すのがコツです ・残すものは、「伸ばしたい方向」のモノを優先で |
④3年目の冬剪定(強剪定) | ・冬剪定は、「12月~1月」とすると、1月時点で、「一昨年から古くて太い枝」や、「昨年からの新しくて細い枝」があります ・「新しくて細い枝」は、「基定芽、つまり0芽目」を残して、カット ・「古くて太い枝」は、「1芽目」を残して、大胆にカット(枝の根元の基定芽、つまり0芽目からカットすると、花穂が少なくなるので避けて) |
⑤3年目春の芽かき | ・2年目春の芽かきと同様に、「新芽」を2つだけ残すで |
⑥3年目夏の摘芯(秋に収穫) | ・先端をカットする「摘芯」を行います ・摘芯ルールは、「1つの枝に2房あれば、1房に」「房から、7~8節を残して、先端を摘芯(枝全体で、9節以下は、実が大きくならないのでダメ)」 ・同時に、「花穂処理」で、約35個にして、かつ「ジベレリン処理」 |
4年目以降~ | ・④⑤⑥の繰り返し |
枝をねじって、誘引する
私もトライしましたが、難しいので、上級者版にグルーピングしました。「雑巾を絞る様に、枝をねじる」事を「捻枝(ねんし)」と呼びます。目的は、「真上に育っている、少々固くなった太い新枝(8節以上?)」を横に寝かせて、誘引しやすくする事です。「捻枝」無しで、誘引すると、枝に負担が掛かっているので、「根元から折れる」可能性が高くなり、それが避けられます。
・「捻枝」は、「パキッ」と音がするくらい、大胆に捻じるのが良いとされていますが、怖い事もあり、難しいので、うちでは、次の機会でトライする事にしました。なお、繊維が傷ついているので、枝葉の勢いがそがれて、実に栄養が行きやすくなる効果も見込めます。
・注意事項としては、「8節未満の若い枝は、細いので、捻枝を避ける」です。
ブドウの巻きひげ処理(2022年5月)
ブドウは、巻きひげが沢山、発生しますが、必要なら誘引するので、特に必要ありません。なお、巻きひげもある程度、栄養を消費するので、「巻きひげ処理(巻きひげを無くす)」が望ましいです。なお、「病害虫の越冬場所として利用」とも言われています。
・効果が無いとは言えませんが、面倒でもあり、上級者版にグルーピングしました。なお、うちでは、以下の様に、剪定のついでに、巻きひげの根元からカットしました。
「大胆な切り返し」か、「だんだんと交代」か
新しい枝と古い枝では、「古い枝」の収穫量が少ないそうです。従って、「主幹(根元)」に近い「古い枝」側をそのままにすると、「ブドウ棚」全体の収穫量が年々低下します。
・これを防ぐために、一文字型であれば、片方を、思い切って「大胆な切り返し」でリセットする方法があります。ただ、一気のリセットでは、数年間は収穫量が半分になってしまうので、一文字型で、第3の主枝を育てて、「だんだんと交代」させるのが良いかもしれません。
各種の農薬(消毒)
ブドウの病気には、色々な種類があります。病気になる前に、あらかじめの農薬(消毒)が望ましいです。ただ、何が必要で、効率的なのか、難しいので、上級者版にグルーピングしました。
・例えば、うちの「ブドウの葉(2022年5月)」は、以下の様に、一部で「黒とう病(カビに一種)」です。昨年から、「枝や巻きひげ」の中で、「菌糸」の形で生きているそうです。例えば、「オンリーワンフロアブル、250mL、約2000円」です。「予防効果と治療効果の両方を有しており、残効性にも優れるため」なので、おすすめです。ただ、「2000倍に薄めて使う」ので、家庭菜園では、何年も使用可能であり、勿体ないので、最終有効年月を確認後に、購入ください。
ブドウの剪定方針(中級者版)
上記、ブドウの剪定方針(上級者版)ですが、以下が、中級者版で、別のネット記事です。「芽かき」や「冬剪定」の方針がより分かり易いです。うちでは、分かり易い「中級者版」を選択しました。
①1年目に購入 | ・購入後、「根張り」を優先して、枝を伸ばす ・鉢植えであれば、一文字型がおすすめです(要するに、主幹から伸びた主枝2本を左右に水平に誘引するが、不要な枝があれば、強剪定) |
---|---|
②2年目の冬剪定(強剪定) | ・鉢植えであれば、主枝2本の先端を大胆にカット ・うちのような地植えであれば、パーゴラまで届く枝を優先で |
③2年目春の芽かき(秋に収穫) | ・鉢植えは、主枝2本で、20cm間隔になるように、「新芽を1つ」にする「芽かき」を行い、上方に誘引 ・地植えでも、同じく、主枝で、20cm間隔になるように、「新芽を1つ」にする「芽かき」を |
④3年目の冬剪定(強剪定) | ・鉢植えは、前年に収穫した枝を、根元から数芽を残してカット ・地植えでも、同じく、前年に収穫した枝を、根元から数芽を残してカット |
⑤3年目春の芽かき | ・鉢植えは、樹形を保つために、新枝が1本となるように「芽かき」を ・地植えでも、樹形を保つために、新枝が1本となるように「芽かき」を |
⑥3年目夏の摘芯(秋に収穫) | ・鉢植えも地植えも、摘芯ルールは、「1つの枝に2房あれば、1房に」「房から、7~8節を残して、先端を摘芯(枝全体で、9節以下は、実が大きくならないのでダメ)」 ・同時に、「花穂処理」で、約35個にして、かつ「ジベレリン処理」 |
4年目以降 | ・④⑤⑥の繰り返し |
・以下で、中級者版での参考イラスト(鉢植えの場合)を示します。特に、「芽かき」方針が分かり易いです。20cm間隔になるように、「新芽を1つ」です。1枚目が「鉢植えの場合」です。「横幅が約1m」でコンパクトにできます。
・2枚目が「地植えに、応用」です。上に伸ばした後は、「鉢植えの場合」と同様ですが、「②2年目の冬剪定(強剪定)」で、「横幅が数m」にして、「ブドウ棚」の大きさに合わせられます。
・なお、「ブドウ棚」で樹勢が弱くなった場合を、以下に示します。「誘引」してスペースを埋めれば、大丈夫です。
具体的な「芽かき」方法(2022年5月)
具体的な「芽かき」方法を以下に示します。要するに、「房の最大数」に直結なので、収穫数を左右します。
・「主枝(もしくは、主幹)」の一箇所から複数の「新芽」が出ている場合、どれかを取り除く事です。前述で、「新芽を2つだけ残す」や「新芽を1つにする」と記載しました。うちの場合は、樹勢が弱い気がしたので、後者を選択して、「収穫をあまり欲張らない」が方針です。
・うちは、2022年5月時点で、樹勢が弱く、一箇所から「新芽が1つ」しか無かったので、「芽かき」はしなかったです。
具体的な「摘芯」方法(2022年5月、摘芯は切り過ぎない様に)
具体的な「摘芯(芯止め)」方法を以下に示します。これを怠ると枝が太くならず、脇芽も育たないので、ダメです。また、「最終の房数」にコントロールするので、収穫数を左右します。また、「房の大きさ」も左右します。
・まず、神奈川県農業技術センターでの摘芯方法を1枚目で紹介です。つまり、5月頃は、1枚目上部の「房から、7~8節を残して、先端を摘芯」です。ただ、2枚目が、うちの2022年5月の枝ぶりです。つまり、「最初の房から、枝分かれしており、節数がよく分からない」でした、「枝全体で、9節以下は、実が大きくならないのでダメとも言われているので、「先端を摘芯」を避けて、赤丸の「次の房」のカットだけにしました。要するに、枝ぶりに合わせて、「摘芯は切り過ぎない様に」も重要です。
・同時に、「花穂処理」を行います。房には、それぞれ数百個以上の「実」がありますが、一般的な大きの実にするためには、先端から「約35個」が適切です。うちの「放置ブドウ」時代は、この処理を行わなったのが残念です。以下の写真の様に、「小さなかたまり(”車”が呼び名です)」を剪定ハサミで切り落とします。
植物ホルモン「ジベレリン処理」(2022年5月~6月)
また、植物ホルモン「ジベレリン処理」もお願いします。「種なしブドウ化」で有名ですが、むしろ「実の肥大化」狙いが主目的です。「チャポーン」と「房」を浸せば、大丈夫です。例えば、「ジベレリン、ジベラ錠、5錠、約600円」です。1回目が「花房」対象で「種を作らないため」、2週間後の2回目が「果房」対象で「実を大きくするため」です。
・うちでは、数日、晴れている日で、1回目を行いました(万が一、急な雨が降ったら、差再処理の必要性大ですが、製品マニュアルを確認ください)。うちは、「品種:巨峰」なので、25ppmと、製品マニュアルに記載です。なお、以下の1枚目(製品マニュアル)を見ると「1錠を200㏄で25ppm」の濃度となります。2枚目が、「花房」の様子で、花が咲いているので、タイミングは、丁度良いです。
ペットボトルを半分くらいにカットして、200㏄目盛を記載し、水道水で溶かしました(数分で溶けます)。以下の2枚目の要領で、花房を、数十秒、漬けました。液が少なくなったら、ペットボトルは柔らかいので、握れば水面が上がり、便利です。
・残った液を、冷蔵庫で保管しても、3日が限界との事です。従って、2週間後に、同様に、1錠を溶かして、以下の様に(同じ房です)、2回目を実施しました。1回目は、「花房」でしたが、2回目は、「果房」が対象です。実が大きくなりますように。
間引き(摘粒)作業、カサかけ、袋かけ(2022年6月)
「間引き(摘粒)作業」は、「小さい粒をカット」が主目的です。簡単なので、お願いします。
「カサかけ」は、梅雨に入る前に、早めにお願いします。梅雨になると「病気の元」が雨で広がりますので。
「袋かけ」は、少々、面倒です。病気対応が目的です。「カサかけ」だけでも良いのですが、「袋かけ」もするのが望ましいです。
要するに、「ブドウ」は、面積当たり、どれくらいの収穫を目指すべきか
本観点は、重要です。例えば、「芽かき」では、房の最大数を少なくしており、不安に駆られます。例えば、NHKさんの「趣味の園芸」では、「ブドウ棚3.3m2(一坪)当たりで約15房」と言われており、目安になります。
・ちなみに、うちの「ブドウ棚」は、3m×2m=6m2なので、約30房を目指して、頑張ります。
ブドウの剪定方針(ポイント:切らないのはダメ)
ブドウの剪定方針(ポイント)です。そもそも、「放置ブドウ」を避けるべきで、「切らないのはダメ」です。なお、「摘芯」は、枝ぶりに合わせて、切り過ぎない様にお願いします。
・なお、うちのように4年目まで「放置ブドウ」であれば、5月に「枝の全体整理(強剪定)」をするのが、おすすめです。
1年目 | ・樹形を整えるために、強剪定を |
---|---|
2年目以降 | ・春の「芽かき」は、樹形を保つ目的があり、「房の最大数」に直結 ・夏の「摘芯」は、「房の最終数」と「房の大きさ」に直結(「花穂処理」と「ジベレリン処理」も)、ただ、「摘芯は、切り過ぎない様に」も ・冬剪定は、強剪定で、枝のリフレッシュを |
まとめ
うちは、4年目まで「放置ブドウ」で、収穫もほとんどなく、課題でした。「剪定方針」を設定したので、ご報告です。要するに、「切らないのはダメ」です。図解あり/イラストありです。
・1年目で、樹形を整えて、2年目以降は、「春の芽かき:房の最大数に直結」、「夏の摘芯:房の最終数に直結」、「冬剪定:強剪定で、枝のリフレッシュ」です。ただ、「摘芯」は、枝ぶりに合わせて、切り過ぎない様にお願いします。
・5月~6月は、「ジベレリン処理」、6月は、「間引き(摘粒)作業」「カサかけ」「袋かけ」も必要です。「一坪で約15房」を目指して、頑張りたいと思います。
皆さんのご参考まで(^^) 何かあれば、お気軽にお問い合わせください。
2022年5月28日
更新日:2022年6月12日(ジベレリン処理の2回目)
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