うちの田舎の母から、問い合わせがあり、「かけ放題に変更したけど、LINEも、タダなの?」でした。ドコモ店員から、「かけ放題って、お得ですよ」と声かけがあり、追加したそうです。
「かけ放題」に関する母とのやり取り
そもそも、母の家では、「固定電話」+「携帯電話」の使用です。「かけ放題」に関する母とのやり取りです。
・母:「かけ放題」って、LINEもタダ? ・私:「かけ放題」は、「通話代」対象だから、LINE(メッセージ)は、含まれていないよ ・母:そうなんだ。友達とも、LINEが多くなったから、タダだと良かったのに… ・私:でも、LINEは、通話代とは別の「データ量」になるけど、1円も掛からないから、気にしなくても大丈夫だよ ・母:へ~ よく分からないけど… ・私:ところで、「かけ放題」だけど、携帯電話で、毎月30分以上の通話する人が対象だけと、どれくらい、通話するの? ・母:毎月の通話時間なんて、知らないわ ・私:そもそも、母の友達と「固定電話」で長話するのは知ってるけど、「携帯電話」で長話するのかな? ・母:確かに、そうかも…でも、よく分からないし、ドコモ店員が勧めてくれたし… ・私:確認した方が良いので、数か月分の「料金明細書」を、送って下さい ・母:分かったわ…お手数かけますが、よろしくね |
母とのやり取りで気づいた点
上記会話で、「かけ放題」「LINE」「通話料」「データ量」「通話時間」「固定電話」「料金明細書」が出てきますが、70~80代の母は、「あまり、分かっていない」と認識しました。
・確かに、「LINE」も最近ですし、携帯電話会社の料金体系も複雑で、その中で、母が適切な判断をするのも、難しいと考えました。本記事は、うちの母や同世代(シニア世代)の方が分る様に、全体像を記載です。
「ドコモ」での料金体系(昔と今)
母が「ドコモ」なので、その料金体系で、全体像を記載です。対象者の前提と「ドコモ料金プラン」です。なお、オール税込みの金額です。
対象者の前提 | ・70~80代(シニア世代) ・週に一回は、お出かけ会(買い物もその時) |
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ドコモ料金プラン | ・データ量はあまり使用しないので、「ギガライト(4G、LTE)」 ・データ量:1~7GB(7GBを超えた場合、通信速度は送受信最大128kbps:これはメール等では十分な速さ) ・「定期契約あり:2178円~」、「定期契約なし:3465円~」 |
・以下に、「ドコモ料金プラン(詳細)」から、「ドコモ:ギガライト」を転記します。「ギガライトの通話代」も転記します。
昔の携帯電話の料金体系
・昔は、個別記載だったので、分かり易かったのですが、最近は、一括料金なので、全体像が見えにくいです。昔(~2019年10月)の「ドコモ:ベーシックプラン」です。つまり、「無料通信分をサービスするから、高い月額料金を払ってね」というドコモ戦略でした。
・「無料通信分(無料通話料)」を「従量性」にすると、ドコモとして、総収入が減るのを危惧したのだと、私は思います(つまり、それほど、通話しない月が必ず存在するので…)。
今の携帯電話の料金体系
上記観点で記載すると、今は、「無料データ量(~1GB)をサービスするから、高い月額料金を払ってね」というドコモ戦略で、昔と同スキームです。
・昔のように「無料通信分(無料通話料)」が餌になりにくいので、ドコモ戦略変更です。なお、「無料データ量(~1GB)」を「従量性」にすると、ドコモとして、総収入が減るのも、前述と同様です。
・なお、昔の「通信分(通話料金)」であれば、使用者が時間単位でイメージしやすいのですが、今の「データ量」は、使用者が全くイメージできないです。従って、「何をしたら、データ量が増えて、何をしなければ、データ量が減るのか」が、全く考えられないのが、実態です。
・また、スマホシステムで「5G/4G」の話もありますが、「4G」よりも、「5G」の方が通信速度が速いので、あっという間に、「データ量」を食いつぶします。早い通信速度が必要でなければ、「4G」のままが、賢明です。つまり、必要でない方は、「5G」はムダです。
今の「音声オプション(かけ放題、5分通話無料)」です
今の「音声オプション(かけ放題、5分通話無料)」です。母とのやり取りで、話題の「かけ放題」です。つまり、「1870円は、42.5分に相当(44円/分)」するので、毎月それ以上の通話時間で無いと損です。例えば、毎月25分前後の通話時間の人では、2枚目に示す様に、「年間で9200円がムダ」です。
・要するに、「固定費であるかけ放題」を避けて、「従量制」にすべきです。「5分通話無料」も、うちでは避けます。
・では、うちの母の家にある「固定電話から携帯電話への通話代」は、どうなっているのでしょうか。「NTT西日本の固定電話から携帯電話の通話代」記事から転記すると、2021年10月1日以降は、「一律:17.6円/分」です。前述で、「携帯電話から携帯電話は、44円/分」なので、半額以下です。長話は、「固定電話から携帯電話」でお願いします。
・ちなみに、「固定電話の基本料金」は、月額で1870円~1760円です。意外と高価です。
・また、うちの母の家で、近所の友達をイメージすると、「固定電話から固定電話の通話代」も現実的です。「NTT西日本の固定電話から固定電話の通話代」記事から転記すると、「昼間/夜間:9.35円/3分=3.1円/分」、「深夜:9.35円/4分=2.3円/分」です。
・県外の親戚(100km以上)であれば、「固定電話から固定電話」で、「昼間:88円/22.5秒=234円/分」、「夜間:77円/26秒=178円/分」、「深夜:44円/45秒=59円/分」となり、法外な料金体系なので、必ず「固定電話から固定電話」を避けて、「固定電話から携帯電話」でお願いします。
「LINE」で、何回のメッセージが送れるのか?
「LINE」で、「日本語メッセージで100文字」で計算してみます(ちなみに、過去は500文字でしたが、現在は、1万文字までOKとの事です)。「100文字=200Byte(バイト)」です。「100文字×1000回=200,000Byte=200kB」です。
・「ギガライト」では、1GBまでOKなので、「100文字×1000回」であれば、「1GB÷20kB=5,000=5千」なので、1GBの「5千分の一」となるので、気にしなくて良いレベルです。一般的なメール(Gメール等)でも同様です。
「LINE」の「100文字」送信は、何円かかるのか?
・「ギガライト」で、「1GBと3GBの料金差は、約1000円」なので、「約500円/GB」と言えます。「100文字が200B」なので、「500円×200B÷GB=0.001円」です。一般的なメール(Gメール等)でも同様です。
・つまり、「アナウンサー:1分間で300文字」の一般的なスピードであれば、「100文字」は、20秒なので、「22円/30秒」の通話代となります。
・つまり、「22円÷0.0001円=22,000=約2万」なので、携帯電話での通話代は、「約2万倍の高価」と言えます。
・「LINE電話」を検証します。「LINE電話:10分で3MB」と言われています。従って、「500円×3MB÷GB=1.5円」です。「1.5円/10分=0.15円/分」の通話代と言えます。
「LINE」で、何枚の写真が送れるのか?
「LINE」で、「100kBの画像(写真)×10枚」で計算してみます。「100kB×10枚=1,000kB=1MB」です。
・「ギガライト」では、1GBまでOKなので、「100kB×10枚」であれば、「1GB÷1MB=1000」なので、1GBの「1000分の一」となるので、気にしなくて良いレベルです。
携帯電話料金の仕組み(3つのムダ)
・一つ目のムダは、前述の「必要でない方は、早い高速回線である5Gは、ムダ」です。シニア世代で、「携帯電話でアクションゲーム」をしない限り、「4Gで十分」と考えます。「5G」と「4G」が同額料金に見えても、サクサクと動くので、つい「データ量」が増えがちです(余計な検索をする等)。結局は、上位料金になる可能性大です。
・二つ目のムダは、通話代(通話料金)に関する「かけ放題」です。確かに安心感はあるかもしれませんが、「1870円は、42.5分に相当(44円/分)」なので、毎月、これ以上の通話をしない限り、「かけ放題」は、ムダです。昔の「従量制」の戻った方が、結局は得です。ご自身の「過去の1年間の通話時間」をドコモから入手後に、よく考えてから、契約ください。
・なお、「固定電話から携帯電話:17.6円/分」なので、半額以下です。長話は、こちらでお願いします。なお、県外へ「固定電話から固定電話」は、「昼間:88円/22.5秒=234円/分」と法外料金なので、こちらも、「固定電話から携帯電話」でお願いします。
・結果として、うちの母は、「かけ放題」オプションの解除になりました。
・以下が、ドコモへの支払額の概算です。以下に示します。3つ目は、「月割」です。「携帯本体(スマホ本体)」は、高価(数万円)です。これを、ドコモで契約(購入)すると、「月割」とは、ドコモへの借金となり、「一括払い」< 「月額の総額」となります。これは、「借金」のため、「利子」が加算されるためです。現在の「法定利率は、年3%」なので、「携帯本体が約5万円で、1年目利子が約1500円+2年目が約1000円=約2500円」を余計に支払う事になります。ドコモ定員さんに確認すると丁寧に教えてくれます。
・また、何らかの理由で、「ドコモへの支払額」が滞ると、「借金の支払い遅れ」にカウントされ、「ブラックリスト掲載」のリスク発生とのネット記事も有りました。うちでは、「月割」を避けました。
うちでの携帯電話料金
うちでは、以前から、ムダを無くす動きをしているので、現時点で、以下の通りです。関連記事「【2022年5月】HISモバイルで、月額590円から290円へ切り替え(6月に切り替え済み)」が参考になります。「HISモバイル」の前は、「mineo」と契約していました。
「70~80代(シニア世代)」と「うち」の支払額の差
例えば、「70~80代(シニア世代)、二人家族」と「うち、二人家族」の支払い額の差(10年間)です。①で約70万円、②で約115万円、となりました。これらの差で、軽自動車が購入できるかもしれませんし、世界一周旅行が可能かもしれません。
70~80代(シニア世代)、二人家族 | ・①「ドコモ:ギガライト」で、3465円 ・二人家族なので、3465円×2×12か月×10年間=約83万円 ・②通話代(通話料金)に関する「かけ放題」で1870円を加えると ・二人家族なので、(3465円+1870円)×2×12か月×10年間=約128万円 |
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うち、二人家族 | ・「HISモバイル:自由自在290」で550円 ・二人家族なので、550×2×12か月×10年間=約13万円 |
支払額の差 | ・①では、約83万円-約13万円=約70万円 ・②では、約128万円-約13万円=約115万円 |
・ただ、ドコモユーザーでは、「ドコモメール」に縛れている事情も理解します。うちでは、「Gメール」を新規取得して、約3か月で、関係者に伝達し、切り替え完了しました。会社の同僚も、約半数が「Gメール」であり、このような「携帯電話会社の切り替え」にも対応可能な体制にされています。
・要するに、そもそも、ドコモを離れて、「携帯電話会社の切り替え」にも対応可能なように、「Gメール」に早めの切り替えが不可欠です。
・また、ドコモでは、「2年縛り」がきついのですが、こんなにお得になるので、「数か月分の違約金なんて安いモノ」と思いきるべきと考えます。
母への説明文書(pdf)
具体的な「電話の通話代まとめ_202207」の説明文書(pdf)です。納得して、もらえました。
まとめ
携帯電話会社(ドコモ等)への支払額を考えると、3つのムダが考えられます。「5Gは、ムダ」、「かけ放題は、ムダ」、「月割は、ムダ」です。なお、「LINE」でのメッセージ/写真送信は、気にしなくても良いレベルです、
・特に、通話代(通話料金)に関するかけ放題「1870円は、42.5分に相当(44円/分)」なので、毎月、このような長話を携帯電話同士でする方の専用オプションであり、ドコモ定員さんに強く勧められても、避けた方が賢明です。結果として、うちの母は、「かけ放題」オプションの解除になりました。
・なお、固定電話のある家では、「固定電話から携帯電話:17.6円/分」と「携帯電話から携帯電話:44円/分」よりも安いので、固定電話活用が安いです。ただ、それよりも、「LINE電話:0.15円/分」なので、最安なので、ご活用下さい。
・なお、そもそも、ドコモを離れて、「携帯電話会社の切り替え」にも対応可能なように、「Gメール」に早めの切り替えが不可欠です。10年間で、軽自動車/世界一周旅行くらいの差になります。
皆さんのご参考まで(^^) 何かあれば、お気軽にお問い合わせください。
2022年6月26日
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関連記事「【通話代】ミドル世代~シニア世代のための「固定電話と携帯電話」の真面目な比較」 |
本記事「【携帯電話】70~80代(シニア世代)でも分かる携帯電話料金の仕組み(3つのムダ)」 |
上記も含めた、本ブログの「お金と時間の節約」カテゴリー(ネットワーク関連、自動車関連、購入と修理、確定申告/税金/年金、メルカリ活用など)の記事リスト(約30件)です。他の記事もどうぞ。
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